#035 「わたし」のことから、「わたしたち」のことへ
豊田雅彦(墨東化成工業株式会社 営業業務部 部長)
ある日、図書館で借りてきた本の中から、赤い表紙の本を手にした。20年近くも前から関わりのあるダイヤモンド社。そして、読んでも、さっぱりなのに、なぜか、気になって。
3年前、ちょうどフェイスブックを一渡りしていて、ドラッカー読書会なるものがあるらしいというところで、大学の先輩から、声がかかる。スカイプドラッカー読書会を始めるから、一緒にやらないか?
ドラッカー、スカイプ、読書会、どのキーワードにも、わくわくするものがある。
『経営者の条件』をテキストにして、月一で参加する。読書会でフォーカスしたところを普段の生活で実践してみる。
本の内容は具体的なノウハウというより、これまでの人生を振り返るきっかけとなる。そして、今まで気になっていたこと、他の本で読んだけれど、実践には結びつけることができなかったことに、思いが及んだ。
マネジメントは、管理であり、人を従わせるものだと理解していた。
ドラッカーは、普通の人であれば、実践的な能力は身につけられるものとしている。
成果をあげるために身につけておくべき習慣的な能力は5つある。時間、貢献と成果、強み、集中、意思決定。
1つ1つ、実践してみることで、組織がレベルアップするだけでなく、笑顔で話し合い、顔を上げて、楽になり、楽しんで、関わることができるようになった。
いつの間にか、自分の顔もイメージも変わってきて、まわりの関わり方も変わってきた。
さらには、外からの関わり方も大きな変化となり、お互いに協力的な働き方になった。
仕事へのプライドを持って、「わたし」のことから、「わたしたち」のことへと変わった。
これからも、ドラッカー読書会からの学びは、考える仲間と真摯な姿勢を継続していくことだろう。