#006 読書会に見出した私の居場所

土倉晋亮(実践するマネジメント読書会 ファシリテーター)

 

ドラッカー教授の著書と出会ったのは学生時代ですが、しっかりと学び始めたのは読書会に参加するようになってからです。

以前は職場などで改善点や新しいことなどを提案するときに、周りにドラッカー教授の著書を読んだことがある人がいなかったので、こういう考え方があって、こういう理由で、こういうふうにすればいいんじゃないか、と伝えていました。

しかしながら、ドラッカー教授が述べている原理原則についてうまく伝えられず、歯がゆい思いをしていました。あるときは、そこに自分の居場所がないように感じることもありました。

2015年秋のものつくり大学で行われた大会をきっかけに読書会に参加するようになり、一人で読んでいるときと比べて格段により深くより広く学べていると思います。

読書会という形式によって新たな発見や気付きがあるのはもちろんのこと、そこには原理原則を実践している仲間がいます。共に学ぶ仲間がいることによって勇気づけられ、前進するための活力となっています。ときにアドバイスをもらったり、ときに会話の中からヒントをもらったりすることによって自分が成長していると実感できることがあります。

また、この仲間といることによって、うっすらとながら自分の位置と役割、つまり「居場所」が見えてきたような気がしました。

ドラッカー教授が『経営者の条件』などの著書の中で述べていることは原理原則ですので、それらの部分的なものはいろいろなところで見受けられます。2500年前から読み継がれている本の中だったり、最近描かれたマンガの中だったり。

その原理原則がみんなの共通言語として広く認識され、利用されるようになると、より素晴らしい世界が広がっていくのではないかと思います。

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