ドラッカー入門(新版)

上田惇生・井坂康志/ダイヤモンド社

社会生態学者ドラッカーの本格的な入門書

ドラッカーはポストモダンの思想家という考えに基づき、「20世紀に身を置きながら二一世紀を支配する思想家」について書かれた新しい入門書です。同時に、ドラッカーと長年にわたり交誼をもつ著者による本格的な入門書でもあります。

前半ではヨーロッパ時代のドラッカー、中盤ではマネジメント、後半では文明観について述べています。私たちはドラッカーの基本的視座を社会生態学に求めることができ、社会生態学こそが現代社会の根本問題への新鮮な視野を与えるとしています。

本書の特徴は、一人の観察者としてのドラッカーが歩んだ20世紀の体験を基本としている点にあります。20世紀にくぐり抜けた全体主義社会への抵抗の精神をマネジメントへの構想力へと昇華させ、戦後産業社会からポスト資本主義社会への展望を克明に描いたその洞察の光源に焦点を当てています。

また、そのバラエティと深みに富む発言内容の特徴を読み解き、いきいきとしたドラッカー像を描こうとしています。ドラッカーの生き方から発せられる啓発性、すなわち現代人の思考を刺激する淵源の解明を志向するものであり、人と業績のトータルな実像に関心を寄せる方々にお勧めです。

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